それは、匂いなのか、波長なのか、色なのか、テレパシーなのか。 境川の夕暮れ。豆の蔓の上で。 でも、私はなぜ、こんな交尾風景に惹き付けられるのだろう。

体はくっついていますが、顔は東と西を見ています。 お互いに見ている風景は違っていますが、 子孫を残そうとする意志は同じです。

暗くて深い川がある、 なんて歌を思い出してしまいました。 ♪エンヤコラ、今夜も♪ って必死にがんばっています。

太陽とともに起き、エサを食べ、あるいは鳥に食べられ、 雨が降ったら濡れ、風が吹けば飛ばされ、相方を見つけ、 交尾をし、夜になったら寝、たぶん夢はみない。（写真をクリックしていただくと、カメラ情報がわかります。）

昆虫にとって、写真を撮る私は迷惑者に違いありません。ある日、交尾する昆虫が、私の目の前で葉から転げ落ちていきました。 それは、故意の行動、意志を持った計画的な行為でした。 なぜなら、 数秒後、その昆虫は、豊富とは言えない私の後頭部にぶち当たっ…

たまに、触覚が激しく動きます。 ジーンという夏の音が聞こえてきます。

カンナの花の上で、一生懸命に。 昆虫は、暑さを感じないのでしょうか。

春の境川で。 自然はいつも、厳粛であり緻密であり、あっけらかんとしています。

初めまして、私は虎ノ門とらじ。素人昆虫写真家です。 家の近くを流れる境川に生きる昆虫を追っています。 このブログのファースト写真は、甲虫の交尾。 千年も万年も繰り返されてきたこんな光景が、 きっと、日々を美しくしているのだと思います。 写真を見…