うすたび蛾

うすたび蛾の繭.
漢字にすると、「山叺」とか、「釣叺」。
冬の無彩色の環境の中では
鮮やかな緑色は一際は目立って見えます。
しかし成長した うすたび蛾 の体のどこにも
この緑色は見当たりません。




ところで 繭がこの色で身を包むのには
それなりの理由があるのでしょう
以前見た アサギマダラの繭も
エメラルドのように輝いていました
外敵に対して何もできない繭が
厳しい環境の中で なぜ目立つ事をするのでしょうか





生きるために外敵が嫌がる
色、形、臭いで身を守っているのではと
思っていましたが もしかすると
それ以外の目的があったのではないかと
最近思い始めました


仮に 身を守る必要が無くなった時に
この美しい緑色は冬の無彩色の中で
鳥たちや生き物(人間も含めて)達に
春が来る事をつげる色になったり
かます型の繭はゆらゆらと
緑の反射板のように輝いて
遠くでも目立つように
みんなのみちしるべ になったりしているのではないか。
と思うと 今年は昆虫達の行動を
もっと素直に注意深く観察しいきたいと思っています。


遅くなりましたが、
本年もよろしくお願い申し上げます。