ダンナさん!

びっくりさせないでくださいよ、ったく!
目玉のついた真っ黒に光る箱もって、あたしに迫ってくるなんて。
あたしゃ、ダンナさんの親指の爪くらいしかないんすよ。
ひと息吹かれたら、ひとたまりもないでござんすよ。




だめ、だめ、そんなに近づいちゃ。
ほら、危ないじゃないか。んも〜! あたしゃ、何にも悪いことしてないすよ。
なのに、なんで迫ってくるの? もう、
しゃ〜ないなぁ、死んだふりでもするか。





こうなったら、もう根比べ。
あたしには勝てないっしょ。このまま3時間でも4時間でもいますかんね。
早くあっち行ってちょ!