美しい矛盾

散るためにおまえは咲いた。散るために装う。
美しいおまえの矛盾。
たとえ散るために咲き出したにしろ、
誰が、果てしなくおまえを散らし続けているのだろう。




桜の木の下に佇みながら、こんな詩を思い出していました。
でも、それは桜だけでなく、昆虫にも人間にも言えることなんですね。

東京の桜はもう、ほとんど散ってしまいましたが、
私たちにふりかかってきた桜の花は、
私たちの中で、きっと“何か”になっているのでしょう。





ようやっと、虫たちが動き始めてきました。
そんな虫たちの写真を撮りながら、
彼たちは私の中で、既に何になってるんだろうと思いました。